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草加松原|歴史情緒ある松並木と日本一汚い川のコラボ【画像64枚】

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こんにちは、カユキ(@k4yukiren)です。

 

「閑(しずけ)さや 岩にしみ入る 蝉の声」

 

聞いたこと、見たことありませんか?

そう、かの有名な松尾芭蕉俳句のひとつです。

 

日光街道綾瀬川沿いに1.5kmにもわたって続く松並木。

千本松原とも呼ばれ、むかしこの地域は宿場町であり綾瀬川の舟運で栄えた札場河岸がありました。

そして松尾芭蕉が通り、2014年3月18日に「おくのほそ道の風景地 草加松原として国指定名勝となった草加市の観光名所草加松原を散策します。

 

この記事の詳細

全体地図

全長1.5km 南側札場河岸公園より北上して外観自動車道とぶつかるところまで綾瀬川沿いを北上して散策します。 1985年(昭和60年)に埼玉県と草加市の協力により、埼玉シンボルロードとして整備着手され、3年後に歴史ゾーン・イベントゾーン・シンボルゾーン・松原ゾーン・せせらぎゾーンという水と緑を調和する5つの空間エリアを完成させました。

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歴史ゾーン

綾瀬川札場河岸公園

さっそく松並木の入り口、札場河岸公園から散策します。こちら、公園と呼び名ですが遊具は特にありません。地面は小さい砂利で足には優しい遊歩道です。

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ちょうど木の葉が赤みがかっており、お散歩中とっても目が癒されました。

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歩き疲れた時には、屋根付き休憩所で。

f:id:kayukiren:20191113231202j:plain甚左衛門堰(じんざえもんせき)

埼玉県指定文化財であり河川の流水を制御するため、水田の用水量を調整するための構造物です。ここでは綾瀬川と伝右川の流水を制御してるんですね。

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 先に進みましょう。札場河岸です。

2019年10月12日 超大型台風19号の影響でしょうか(未確認)、あまり近づけない状態になってますが、舟が止まれそうな河岸になっているのわかりますか?

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札場河岸付近から少しずつ、松並木がはじまります。

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 望楼(ぼうろう)

急に現れました大きな建物。望楼(ぼうろう)です。

埼玉県産のスギ、ヒノキを使った五角形の建築物で高さは11.1mあります。

遠くを見渡し火事など発見するための櫓(やぐら)です。午前9時から午後5時までの間は自由に内部に入ることができます。

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 松尾芭蕉

日本三大古典に数えられる『おくのほそ道』に綴られてます。

「もし生きて帰らばと、定めなき頼みの末をかけ、その日やうやう早加(草加といふ宿にたどり着きにけり」

『おくのほそ道』旅立ち300年を記念して製作されたブロンズ像です。顔が向いているのは江戸(東京)方面。門弟たちを江戸に残しているのを名残惜しむかのように、東京方面へ見返る姿になってます。

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利根川百景に日本の道百選日光街道

利根川百景は有名ではないですが、日光街道は聞いたことありませんか?

五街道:江戸時代の江戸・日本橋を起点に伸びる東海道中山道日光街道・奥州街

    道・甲州街道

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松原ゾーン

矢立橋(やたてはし)

第2のゾーン「松原ゾーン」に入ってきました。草加松原(千本松原)という名に相応しく、松並木が遊歩道の両側に続きます。松と一緒に目につくのはこちら、「矢立橋(やたてはし)」です。草加松原遊歩道と県道草加流山線が交差する所に架かる太鼓型歩道橋です。名前の由来はおくのほそ道から「行く春や 鳥啼き魚の 目は泪 これを矢立の初めとして・・・」を引用したもの。

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橋の上からさきほどの札場を撮影したものです。鮮やかな赤く染まった葉のついた木のふもとに船着き場のような階段が作られてます。

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わかりずらいですが、松の高さが橋を超えるものもあります。雄大ですね。

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階段に挟まれた真ん中の歩道に、少し出っ張りがあるのわかりますか?

そこには大名行列の絵が描かれてました。

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矢立橋を渡ると、松並木が続きます。

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イベントゾーン

ハープ橋とまつばら綾瀬川公園

第3のゾーン「イベントゾーン」に入っていきます。遊歩道の途中、反対岸に橋が掛かってます。「ハープ橋」です。欄干にいくつものハープがあり、地面にも。(わかりずらくてすいません)草加市は平成5年6月に音楽都市宣言しており、毎年この先の草加文化会館にて「国際ハープフェスティバル」が開かれてます。(知りませんでした^^;)

反対岸には、まつばら綾瀬川公園があります。今回は立ち寄らなかったのですが、遊具やイベント芝生広場、水遊び場などがあります。草加市の大イベント草加ふささら祭り」のメイン会場でもあります。

今後追記します。

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国指定名勝「おくのほそ道の風景地 草加松原」記念碑

ハープ橋を超えたところに「おくのほそ道の風景地」記念碑があります。刻まれた文字は日本文学研究者のドナルド・キーン氏の書。また、下の石板には「おくのほそ道」の行程図が刻まれてます。

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そして、まだまだ松並木は続きます。

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シンボルゾーン 

百代橋(ひゃくたいばし)

松並木も後半です。第4のゾーン「シンボルゾーン」です。2つめの太鼓形歩道橋の「百代橋(ひゃくたいばし)」です。橋名は一般公募より名づけられましたが、こちらも『おくのほそ道』の序文である、

『月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。~』からとられました。

 

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こちらにも階段に挟まれた真ん中の歩道に出っ張りがあり、まつぼっくりが浮き出たデザインが施されています。

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常夜灯のデザインがさきほどの矢立橋と違っています。

百代橋

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獨協大学前駅草加松原

橋の頂上からです。奥の建物が「東武スカイツリーライン 獨協大学前駅草加松原>」です。獨協大学までは徒歩で5分。ちなみに以前は「松原団地駅」という駅名だったのですが、松原団地の建物が老朽化が進んだことにより2003年よりほぼ取り壊され、新しく建て替えが進んでいます。その後、2017年に今の「獨協大学前駅草加松原>」と名を変えています。

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草加市民体育館と草加市文化会館ホール

松並木の反対岸にあるのは、草加市民体育館と草加市文化会館ホールです。

草加市民体育館では、体育館・軽体育館・会議室・更衣室・トレーニング室があり、

駐車場が42台止められるようになっています。ご予約はまんまるよやくをご覧ください。幼児からシニアまで色々な教室が催されてます。

草加市民文化会館ホールでは、1198席あるメインホールや、会議室、音楽室、実習室など様々な施設があります。

先ほどご紹介した「国際ハープフェスティバル」や草加市の「成人式」もここで行われます。

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そして、まだまだ松並木は続き。。
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せせらぎゾーン

中曽根橋(なかぞねばし)

最後、第5のゾーン「せせらぎゾーン」です。和風味のある橋です。歩行者・自転車のみで車は通れません。

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松並木遊歩道では最初の砂利の道と、途中より石畳が敷かれてます。

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陸上で亀が鎮座。

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右側 夏は水が流れてますが、ここは水遊びをする場所ではなく親しむための修景施設となっております。

なぜか・・・

実は綾瀬川は、全国一級河川水質ランキングワースト1位なのです・・・。

1980年から15年連続で2004年と2010年の調査でもワースト1位になってます。

昔はホタルが飛び交うほどの綺麗な川だったそうなのですが。。。

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そんな日本一汚い川を綺麗にしようと、カヌーに乗って浮遊ゴミを回収してくれている団体があります。ありがたいですね。

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草加松原・北端

草加松原の最終地点です。花崗岩で作られたドーナツ形のオブジェがあります。

「今様 草加宿」標識のところが最後の松です。この先は桜の木が川沿いに植えられています。

 

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奥に見えるのが東京外環自動車道です。

関越自動車道東北自動車道首都高速常磐自動車道京葉道路・東関東自動車道に繋がり、どこに出かけるにしても便利です。

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外環道の下をくぐって。

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トンネルを抜けると、3枚の絵タイルがあります。松尾芭蕉の旅を想像して描かれたものです。

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東京外環自動車道を抜けたところの橋の上から撮ったものです。春には桜が咲いて

とてもきれいです。

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ここで、1.5kmの短い旅も終わりとなります。


まとめ 日本一汚い川と相反して綺麗な松並木

いかがでしたでしょうか。松尾芭蕉の「おくのほそ道」のほんの一部分でしたが、歴史を感じさせる情景もあり、新しい時代へ変わっていこうとする施設もあったりと感じられたと思います。

高度経済成長期によって工場排水による浸食、人が捨てるゴミなどによって魚もろくにすめなくなった川。相反して、車の発達による排気ガスが原因で約60本まで減った松並木を守ろうと再生・保護などにより約600本まで回復しきれいな遊歩道に生まれ変わった松並木。

 

このブログ書くまでは普段見慣れた何気ない風景も、ここまでの歴史あるものだったのかと今になって勉強になり感慨深いものがあります。皆さんも、見慣れた何気ない地域の風景に関して少し調べてみてはいかがでしょうか?新たな発見があるかもしれません。今回の旅もここで終わりたいと思います。では、また違う記事で。

 

終わりっ